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恋愛バトルであり、もう一つの恋愛の可能性でもあり。『ウワガキ』1巻

 彼氏ありの女子高生・千秋にフラれたアジオ。化学教師・山田は千秋を二人に分裂させ、実験としてコピーの千秋とアジオが付き合うことを提案。オリジナルとコピー、それぞれの彼氏に対する恋愛感情が大きかった方に「好き」の気持ちが「上書き」されるというが――。

 オリジナルとコピー、「今の彼との記憶」の有無だけが違う同じ人格の女の子二人。それぞれが別の男と同時に恋愛を進行。それは二人の女の子の恋の競争物語であり、また同時に一人の女の子の二つの恋愛の可能性を見せる物語でもあるという。

 少しずつ地道に距離を縮める初心いカップルとして描かれるアジオと小秋(コピー千秋)。不安を抱えながらも恋愛進行中の千秋と今カレ。
「育ちつつある恋愛」と「維持する恋愛」、二つの恋愛の競争劇であるわけですが、ヒロイン側が同一人物――というか同じ人格を持っていることがその競争劇に様々なドラマをもたらします。

 なんだかんだありつつも地味に上手く行っている小秋とアジオを見て、自分の「好き」がもう一人の自分と比べてどうなの? 上書きされたら自分の今の想いはどうなるの? ――と「今の彼氏」の存在が無い自分、自分のもう一つの恋愛の可能性をリアルタイムで見て心が波立つ千秋。それと同時に自分の想いを奮い立たせる自分同士の恋の鞘当て。
 千秋と小秋、互いに恋のライバルであると同時に、最高の理解者でもあることがお互いに関係と恋愛感に影響を与えあいます。
 その千秋・小秋・アジオ、それぞれの性格を熟知している3人の間で展開する恋愛劇に、外部から石を投じる形になるのが、千秋の今彼・和也の存在。

 千秋・小秋・アジオの3人は「仲の良い女友達と、その男友達」の一変形の物語。
 その外部に置かれる問題を抱えたカップルの話として千秋と和也の物語。
 この二つの別の関係を繋いでしまう千秋=小秋という同一人物分裂の設定。
 千秋・小秋・アジオの関係を俯瞰し、かき乱すトリックスターとしての山田の存在。
 その山田の存在の管轄外にある和也。

 複数の物語の軸を交差させ、様々な仕掛けが絡みあい、恋愛にドラマを生み出しながら、ギャグを交えつつポップに物語は展開。
 アジオの想いは届くのか、和也は何やってるのだ一体、山田はそも何者なのか、そして『千秋』の恋愛はどうなってしまうのか、興味の尽きない要素たっぷりで今後の展開が非常に楽しみであります。
 お奨め!

ウワガキ 1巻 (ビームコミックス)ウワガキ 1巻 (ビームコミックス)
(2010/06/15)
八十八 良

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