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おもろうてやがてじんわりとくる父と娘の関係――『響子と父さん』

 長女の響子さんはイラストレーター。
 お互いに気に掛けているけれど、素直に気遣うにはちょっと照れくさい家族の絆を描きます。

 もう、このお父さんの行動がいちいち素晴らしい。
 面白い、というのは勿論ですが、ある程度歳の行った我々の父親の実際のソレを考えてみても「ああ、父親ってこんな感じ確かにあるよなあ」という納得感がものすごい。

 父親がどんなにトホホな行動をして、そのことに怒ったり呆れたりしてしまったとしても、それはそれまで積み重ねた人生の時間の中でそうなっちゃっているものなので今更どうにもなるものでもなし、世話になってきたことだし、何より自分の父親だし、何だか年取ってきちゃってるしで「まったくもう、この人はしょうがねーなー」と苦笑するしかない、という感覚。

 微妙に時代についていけてない、ちょっと抜けた自分勝手な理屈で行動してトホホな結果を招く、そんな「しょうがねーなー」感溢れる父さんが実にキュートであります。こんなにも等身大で魅力的な「父さん」を描けるって素晴らしい。

 それを口うるさく注意する響子さんとのやりとりがまた可笑しくて、でも心がじんわりとするものがあります。
 娘を思う父の気持ち、父を思う娘の気持ちを、笑いにくるみつつも、素朴な描写からしっかりと「家族愛」として紡ぎ出していて、心の底から巧いなあ、と感嘆しきり。

 行方不明になっている「妹」に関する話も、父さんの不器用っぷりが遺憾なく発揮されていて素晴らしい。
 こちらのエピソードが『ネムルバカ』とも関連していてこういうところもまた心憎い。

 ああ、何だか読んでいてほくほくと嬉しくなってしまう作品であることだなあ。

響子と父さん

響子と父さん (リュウコミックス)響子と父さん (リュウコミックス)
(2010/03/13)
石黒 正数

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テーマ : オススメ漫画
ジャンル : 本・雑誌

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棘叢庵主人凡鳥でございます。
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