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若さ、若さって何だ――『熱病加速装置』

 若さとは何であるか。即ち迷いである、と。
 いや、まあ、歳を食っても迷いっぱなしですけれども。

 本書はそんな若さゆえの迷いが詰まった1冊、ではないかなと。

 結婚を間近に控えた義姉と、彼女の居る義弟。暖かな家庭の中なのに、互いに微かな情欲を抱く二人の関係を描いた「てんねんかじつ」

 憧れの先生に巻いてもらった包帯。初めての恋のようなものが心に芽生えた少年が、その包帯を介して知った現実を描いた「包帯」

 ちょっと饐えた、でもありがちな家庭環境にある内気な少年。彼が出会った少女への思いと、彼の世界の閉塞感への抵抗を描いた「熱病加速装置」。

 どれも若さと、それに直結する性のもやもやから、まだまだ小さな世界の中で迷い悩む少年達の姿が描かれています。その世界は未だ小さいだけに悩みはたやすく充満して彼等を苦しめますが、その悩みを経験することで少し世界が大きくなる、という。

 どんよりと雲の立ちこめた湿度の高い夏の日、しかし、雨の後は雲の切れ間に眩しさを感じる、そんな感じがする一冊でありました。

熱病加速装置熱病加速装置
(2009/11/30)
元町 夏央

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棘叢庵主人凡鳥でございます。
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