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少女マタギが撃つものは何か。『椿鬼』1巻

 山に生きるマタギの少女・椿鬼。
 山の色を見、山の声を聞く彼女がその背に担いだシロビレ(村田銃)で撃つものは――。

 押切蓮介氏が描く新作は、山を舞台にしたアクションホラー。
 山を切り開いて行かざるを得ない人々と、その人々を抱いてそこに在る山。そのあわいでバランスを崩して狂ってしまい「魔」と呼ぶしかない存在となってしまったモノを撃ち抜く椿鬼。

 神を騙り快楽のために人を殺し食う人間。人間を犯し獣を孕ませ、人々を虐殺する山。大変にグロテスクでエグい表現が満載。もうぐちゃぐちゃの真っ黒。
 しかし、それらの中にあって椿鬼の姿は凛として美しく、そして哀しみを帯びて起立しています。

 生き延びるために山を克せんとして戦う人々と、それに抵抗する山。命のギリギリのところを賭けた、どうしようもない部分で起るグロテスクな出来事――その場所に生きる者達の哀しみを引き受け、力で止める役割を引き受けるが故に、椿鬼は強く美しく、そして哀しい存在として描かれます。

 エグさで言えば『ミスミソウ』以上の部分がありますが、それだけで終わらせない物語の余韻。泥濘から咲く一輪の蓮、のような涼やかな感じが椿鬼の存在にはあります。

椿鬼 (1) (ぶんか社コミックスホラーMシリーズ) (ぶんか社コミックス ホラーMシリーズ)椿鬼 (1) (ぶんか社コミックスホラーMシリーズ) (ぶんか社コミックス ホラーMシリーズ)
(2010/05/17)
押切 蓮介

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